『きゃりぽ』との出会いと歩み

『きゃりぽ』が開設されたのは、2019年3月、私がキャリアコンサルタントの資格取得を目指したのも、同じ時期になります。
『きゃりぽ』と私のキャリアコンサルタントとしての活動開始の時期が重なるため、とても親近感があります。
同年の12月にキャリアコンサルタントの資格を取得してからは、私がフリーランスとして活動する中で、多くのことを学び情報を得た、有難いポータルサイトでもあります。

私が活動の場としている動物病院という業界では、まだまだキャリアコンサルタントの認知度が低く、また師となる先輩もいない状態でスタートしたキャリア支援でした。

契約を含む顧客とのやり取りや、どのようにカウンセリングするかなどは、『きゃりぽ』のスターターキットなどを参考にしながら、動物病院での活動を続けてきました。
現在、3年目となる動物病院でのキャリア支援も形になり、経営者である獣医師からお声を掛けていただけるようになりました。

企業支援を行うキャリアコンサルタントの情報サイトは少なく、『きゃりぽ』のように他の企業領域で活躍されている方の取り組みなどを知ることは、個人として活動している私にとっては、大きな情報収集の場でもあります。

キャリアコンサルタントのキャリア形成―主体性

キャリアコンサルタントの資格を取得し、キャリアコンサルタントの方々と切磋琢磨する中で多くの刺激を受けました。
その中で、キャリア支援を行なっている、私たちキャリアコンサルタント自身のキャリア形成は？と、ふと考えるようになりました。

コロナ禍で時代が変化する中、変化の時代に対応するキャリア形成を相談者へ支援することを求められますが、視点を変えるとキャリアコンサルタント自身のキャリア形成は、どこにあるのかと。

キャリアコンサルタントの方々との繋がりは、私にとっては新たな人脈の広がりであり、またキャリア支援を行いたいという人柄や能力など、尊敬の念を抱く方ばかりです。
多くの仕事の機会に恵まれる中、ふと立ち止まって自分自身のキャリア形成に目を向けることがあります。

最近ではシュロスバーグの４S（状況・自己・支援・戦略）を、常に考える必要があると実感しています。
そして、行動する時に思い浮かぶのは私たちが学んだクランボルツの「計画的偶発性理論」です。

予期しない出来事をただ待つだけでなく、自ら創り出せるように積極的に行動し、周囲の出来事に神経を研ぎ澄ませ、偶然を意図的・計画的にステップアップの機会へと変えていくべきだという同理論の中心となる考え方です。

1. 好奇心：たえず新しい学習の機会を模索し続けること
2. 持続性：失敗に屈せず、努力し続けること
3. 楽観性：新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
4. 柔軟性：こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
5. 冒険心：結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

動物病院という先人がいない道でのキャリア支援は、これからも五里霧中に陥ることが多々あると思います。
そんな状況になったとしても、新しいことを怖がらず、失敗してもめげずに、直ぐに行動する。
そうした姿勢で常にアンテナを高く立てていれば、自分に有用な情報や人が向こうからやってくるのではないかと考えています。

「自分がしたいこと（仕事）」「こうありたい（という姿）」という自分の進みたい方向性を定めておくことは大切にしながらも、異質なものにも関心を持って、取り組んで行こうと思います。
　
これからの変化する社会において、『きゃりぽ』がキャリアコンサルタントの学びと企業の架け橋としての役割を担ってくれることを、一層期待をし、お祝いの言葉とさせていただきます。

Veterinary Career Lab SMILE 代表　岡野　顕子
https://smileforpets.info

コラム著者

岡野 顕子

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