今回は、 キャリア&イメージデザインスタジオ フクシアの福士しょうこさんより外国人就労支援にチャレンジをされたご経験についてのコラムをご寄稿頂きましたので、掲載いたします。
皆さま、こんにちは。
キャリアコンサルタントの福士しょうこです。
昨年の11月末から2月末までの間に、外国人就労支援にはじめてチャレンジしました。
私の周囲には日本語教師をしていて、外国人の方々の支援がしたいという思いで、キャリアコンサルタントの資格を取得した方もいたため、以前から関心はありました。
この度は、2つのイベントに携わる機会をいただきました。
日本の労働力不足を支えてくださっている方々への支援は、今後も就労支援だけではなく、同じ職場で働く仲間としての支援の必要性を強く感じました。
【特定技能制度活用促進のための国内マッチングイベント】
昨年の11月末から今年の2月末まで出入国在留管理庁が主催する、外国人採用を希望する参加企業と外国人就労希望者に向けての事業に携わりました。
主に、このイベントに登録した外国人の方々の面談と企業の紹介業務を担当しました。
技能実習生、特定技能活動など外国人の就労については制度面など多くの課題がクローズアップされており関心がありましたが、経験を積む良い機会を得られました。
制度面については知識も不足しておりましたが、勉強しながら実際には外国人の就労希望者、多くのベトナム人をはじめとする東南アジア、中国、韓国などの方とWeb面談、電話などで、日本で働き続けたいと希望される思いや実態など、肌で感じることができました。
外国人が日本の企業で働くために、日本語の習得や資格試験の合格などの多くの壁があります。
それを乗り越えながら、お金のためだけでなく、「日本が好き」や「日本の生活が自分に合っている」などの声も多くありました。
介護や製造業、飲食など、特に人手不足の分野や中小企業で働き、そういった企業を支えている方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、働いている方の中には、ご自身が思うような働き方ができていない方、希望の仕事に就くことができない方がいる現実も知りました。
外国人就労支援には多くの課題や困難もあることも実感しました。
例えば、外国人の方々が日本で働くために必要な情報やサポートが十分に提供されていないことや、日本人と外国人とのコミュニケーションや理解が不足していることなどです。
これらの課題を解決するためには、キャリアコンサルタントだけでなく、政府や企業や教育機関などが連携して取り組む必要があると考えます。
【JET Programme Career Fair】
2月の日曜日、東京ビックサイトで「JET Programme Career Fair」というイベントで、相談ブースを担当しました。
「JETプログラム」とは、語学指導等を行う外国人青年を招致し地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流を図る事業です。
今回のイベントは日本全国の自治体や中学や高校などで活動している方々の今後のキャリアのための企業合同説明会です。
相談ブースでは、日本独特の応募書類の添削や面接対策など具体的な相談に多くの方が来てくださり、列ができるほど盛況でした。短い期間でしたが、非常に貴重なチャレンジをすることができました。
私が、この経験から学んだことは、外国人の方々の多様性やニーズに寄り添うことの重要性です。
日本で働く外国人の方々は、一様ではなく、それぞれに異なる背景や目的、希望や悩みを持っています。
一方的に日本のやり方を押し付けるのではなく、相手の立場に立って考え、柔軟に対応することが必要だと感じました。
また、外国人の方々が日本で働く際に直面する課題や困難についても、より深く理解し、支援する方法を考える必要があると思いました。
例えば、就労ビザの申請や更新、資格試験の受験や準備、日本語学習の機会や方法などに関する情報不足や、外国人の方々が働く企業や組織とのコミュニケーションやマッチングにも課題がありました。
具体的には、企業側が彼ら彼女らの能力や適性を正しく理解することが困難である場合や彼ら彼女らが自分の希望や条件を伝えられない場合などです。
これらの問題を解決するためには、外国人の方々と企業や組織との間に信頼関係を築き、双方の期待や要望を明確にすることが必要だと思いました。
実際にお話しすることで、外国人の方々に対する見方は変わりました。
彼らが日本社会に貢献しているだけでなく、日本文化を尊重していることに気づきました。
介護や製造業など人手不足の分野で働き、高齢者や消費者のニーズに応えていることや、日本語を勉強したり日本の習慣やマナーを学んだりして日本人と円滑にコミュニケーションを取ろうと努力していることなどです。
これらのことから、彼らは日本社会の一員であり、尊敬すべき存在であると感じるようになりました。
【キャリアコンサルタントとしてできること】
キャリアコンサルタントとして、外国人の方々のキャリア形成やキャリアチェンジを支援するには、以下のような点に注意する必要があると感じました。
- 彼ら彼女らの個人的な背景や価値観、目標や夢を尊重し、共感すること。
- 日本で働くメリットやデメリット、チャンスやリスクを客観的に伝えること。
- 日本で働くために必要なスキルや知識、資格や証明書などを明確にすること。
- 日本で働く際に遭遇する可能性のある困難や問題に対して、事前に準備や対策を考えること。
- 日本で働く際に必要なサポートやネットワークを紹介すること。
以上のような支援を行うことで、外国人の方々が日本で安心して働き続けることができると考えます。
私の活動内容は可能な範囲でWebサイトやSNSで公開しています。
キャリアコンサルタント 福士しょうこ
・Webサイト :https://cidesignstudiofuxia.com/
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コラム著者
福士 しょうこ
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