今回は、 経済産業省でのご経験を経て、経営コンサルタントとキャリアコンサルタントとして、経営と人材育成の両輪から企業を支援しておられる鈴木 恵枝さんよりコラムをご寄稿頂きましたので、掲載いたします。
皆様 こんにちは! 経営/キャリアコンサルタント(以下「キャリコン」)の鈴木恵枝(よしえ)です。
企業経営には経営資源の3原則「ヒト」「モノ」「カネ」が重要ですが、特に「ヒト」はその企業にとっては、時間と労働力を投資する「投資家」に等しく、その従業員である「投資家」が生き生きと仕事に向き合っているかが大切です。
キャリコンとしての活動領域
私は、その「ヒト」に対して、仕事=喜びとなる支援をしたいと考え、キャリコンの資格を取りました。
キャリコンの活動は、企業、学校、ハローワークなど幅広い分野で展開されていますが、私は、企業領域で活動しています。企業内で働いている社員がキャリコンとして「キャリア支援」を行っている企業もありますが、私の場合は、企業外の第三者キャリコンとして日々活動しています。一般的に「企業領域キャリコン」と呼ばれています。
私のミッションは、従業員との面談、その面談から浮き彫りになった組織の課題、組織課題への改善提案、そして、人材育成等に関する研修を行っています。企業外の第三者だからこそ中立的な立場で企業と従業員に接することができ、課題発見や課題解決の支援ができると考えています。
チェンジエージェントとしての役割
経営学の巨人”P.F.ドラッカーは、『ネクスト・ソサエティー歴史が見たことのない未来が始まる』の著書の中で、「組織が生き残りかつ成功するためには、経営者自らがチェンジエージェント、すなわち変革の主体とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである。」と記しております。
とはいえ、経営者が自ら変革を進める場合、現場との軋轢が生じるという可能性もあります。両者の間を取り持ち、変革を成功に導くために、キャリコンが経営者の代わりにチェンジエージェントの役割を担う必要が出てきます。
サニー・ハンセンの現代キャリアの重要課題の一つにも、キャリア支援はチェンジエージェントたれと謳っています。経営者や組織幹部と一線を画し、中立的立場で個人と組織の変革に貢献する代理人的存在と成れということです。
そして、まさに今、コロナ禍において、社会は変革の中にあり社会を形成する私達、企業・組織も変革を求められています。
私はキャリコンとして、変革する社会を理解し組織開発に関わる中で、面談や研修を活用頂くことで組織で働く方々に「どのように主体的に働くことが出来るか」「楽しい職業人生を営むことが出来るか」などを考えてもらいたいと考えています。
そして従業員及び組織・企業のどちらの成長も支援することが企業領域キャリコンであり、私の重要なミッションであると思っております。そして、良きチェンジエージェントとなりたいと思います。
コラム著者