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2024.09.20 コラム

コラム「シニアは過去の『鎧』を剥ぎ取り、自分を知り尽くすことができれば世界は広がる」

今回は、『キャリアコンサルタントの歩み方4』の著者であり、中高年のセカンドキャリアにフォーカスするキャリアコンサルタントとして活動をされている、I.M.K コンサルティングの今住 誉文さんよりコラムをご寄稿頂きましたので、掲載いたします。

こんにちは。 今住誉文と申します。
私は、「想定外」の出来事が続きながらも、新しい発見により、充実のキャリアライフを送っています。

まずは、23年勤めた不動産業界を「想定外」のリストラで、まったく関心の無かった人材業界に「想定外」のキャリアチェンジです。
そしてまったく考えてもいなかった「想定外」の独立をして間もなく12年が経過しようとしています(独立当時47歳)。
親の介護が理由で始まった「想定外」の二拠点生活(埼玉県川口市と奈良県奈良市)でキャリア活動している状況です。

現在、キャリア支援に関する複数の仕事を掛け持ちしながら活動していますが、専門領域はシニアのセカンドキャリアです。

今回は、私がふだんシニアとの面談において心掛けていることを中心にお伝えしたいと思います。

プロフェッショナルシニアを紹介する「顧問百科」

私のキャリア支援の仕事の中に、シニアのプロスキルを顧問として企業に紹介する、「顧問百科」というサービスがあります。

シニアにフォーカスしたのは、やはり、高齢化が進む社会の中で、シニアが楽しくしていると、世の中がもっと元気になると思うから。
私もその年齢に差し掛かる中で、先輩達の生き生きと輝く姿を見たい、と思っているからです。

過去の「鎧」をはぎとり、新たなキャリアを謳歌する

面談で初めにやることは、まず、シニアが培ってきた「鎧」をはぎ取ることです。

皆、素晴らしいキャリアを持っているだけに、今なお過去にとらわれている方が多いのです。
だからまず、「そのこだわりを取っ払うと楽しいよ」ということを伝えます。

例えば、よく知っていることでも知らないフリをして、若い人の話しに耳を傾けてみる。聞きつくしてみる。それを続けていくうちに視野が広がりますよ、世界が広がりますよ、と。

皆さんやっぱり変わりたいし、どこかで過去に拘っている自分を恥ずかしい、と思っているんです。
丁寧に働きかけることで、皆さん変化していきます。

そして、新たな「鎧」で「セカンドキャリア」を謳歌してもらいたいですね。

「自分を知り尽くす」

「自分を知り尽くす」ことが大切だという点は、アプローチ手法は違えど年齢は関係ありません。

強みだけではなく、コンプレックスや失敗した経験など、その人が隠している弱点もあぶり出していく、という作業を行います。

弱点も含めて、「自分」というものを知り尽くさないと、世の中に溢れている仕事から合っているものを選べなかったり、思い切った挑戦が出来なかったりするものです。

面談で心がけていること

心理学者のジョン・D・クランボルツ教授によって1999年に発表された「計画的偶発性理論」という、私の好きな有名なキャリア理論があります。

私はこの理論を「不都合なこともすべてが良くなるための変化である」という風に捉えています。
すると、いろんな「不都合な出来事」に対して影響を受けづらくなるものです。

例えば、ケガをしたからあの出会いがあった、リストラにあったから新しい仕事をはじめられた、とかね。
そもそも、労働条件が悪いとか、親の期待が高いとか、自分の内側から発生する欲求ではなく、外的要因に振り回されて本質的な欲求を見失っている人は多いです。

そうではなく「この仕事をやりたいから資格を取得しよう」、「2年間で現場のプロになろう」など、自分の中で具体的な目的設定ができていると、色々なことへの受け止め方が変わりますよ。

“今”が全て未来につながっていると信じて、遊び心を持っていろんなことに挑戦してみることで、どんな失敗もいい変化ととらえられるようになると思います。

私たちキャリコンは、私たち自身が人生を楽しんで、いろいろなことを実験し、試し続けていることが大切だと思います。
そういうキャリコンだと相談者も「自分も前向きに新しいことに挑戦しよう」と感じることができるでしょう。

私も、これからもいろんなことに挑戦し、多様な働き方を試しながら、生き生きと輝くシニアを目指したいと思います!

コラム著者

今住 誉文

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